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バ〜バくん
ぺっこらむ■「堂々たる政治」

 

「国家とは、国民が割り勘で運営している組織に過ぎない」と与謝野馨前官房長官は新著『堂々たる政治』に書いている。国民と国家はイコール。例えば、薬害などで困っている方々の救済策として「費用は国が負担すべきだ」という意見があるが、この「国が負担する」ということは、実は「国民が割り勘して支える」ということに他ならない、と与謝野氏は言う。■ご老人に総スカンを喰らった後期高齢者医療制度も、この割り勘で考えてみると、問題の本質が見えてくる。この制度は、財源の半分を国費(税金)、四割を現役世代の保険料、残りの一割を七十五以上の高齢者にご負担いただく仕組みだ。野党は、「おとしよりをいじめるな」の大合唱だが、仮にご老人に一割負担は酷だということであれば、現役世代にさらに負担を求めるか、もしくは国費でまかなう、つまりは消費税を上げるしかない。要するに、国民全体でどう割り勘するか、という問題である。誰も負担を引き受けなければ、サービス水準を下げるしかない。■日本の社会保障制度は、現役世代が引退世代を支える仕組みの上に成り立っている。少子高齢化によって、支える側が減り、支えられる側が増えていく。いずれ、行き詰ることは目に見えている。世界に誇る長寿大国の基盤となった国民皆保険・皆年金を維持していくために、どのように社会全体で負担を分かち合っていくのかという議論が欠けている。なぜか。■税金の無駄使いがその議論を妨げている。負担を求める前に、無駄をなんとかしろ、とは道理である。もちろん無駄は一掃しなければならないが、それだけでは根本的な解決にならない事実にも目を向けなければならない。無駄を省いて浮くお金は、せいぜい数百億円という。ご老人の医療費は、毎年一兆円ずつ増えていく。ケタが違う。税金の無駄を隠れ蓑に国民負担の議論から目をそむける人気取りの政治は、与謝野氏に言わせれば「堂々たらざる政治」ということになるだろう。選挙に勝っても、結局は国民を不幸におとしめる罪な政治だと思う。


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