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6月29日(金)

『限界集落の足音』

 今朝は、大迫地区ローソン前、大迫商店街で街頭演説をやりました。今朝は朝市の日でしたが、雨ということもあり、人通りはほとんどありませんでした。終了後、来週開催する県政報告会の案内チラシを回しに、外川目の田中・小空蔵集落を一件、一件歩いてきました。あるお宅では、おばあちゃんが「今、トイレにいだ。私ひとりで暮らしてる。介護が必要だから、トイレも時間がかかって、しばらくそっちさ出られね」とトイレの中から叫ばれました。玄関に車イス用のスロープがあったので、おそらく足が不自由なんでしょう。隣の民家ともずいぶん離れているので、何かあったらどうするんだろうと心配になりました。さぞかし心細い思いをしているのではないでしょうか。

 他にも、縁側でたたずむお年寄り2人がいました。耳元で大きな声で呼びかけても、まったく反応なし。ぼそぼそと何かしゃべっていましたが、意味が分かりませんでした。横殴りの雨だったので、ずぶ濡れになってしまいました。30軒そこそこの集落を歩きながら、こうした集落の未来について、考えさせられました。

 お昼過ぎに議会へ。今日は一般質問最終日です。各会派から3人の新人が登壇しました。

 昨日の朝日新聞に、私のインクルーシブ教育導入を求める質問が取り上げられました。

「希望者、通常学級で〜障害のある子ども共に学ぶ教育 知事、前向きな姿勢」

 障害のある子どもと障害のない子どもが共に学ぶ「インクルーシブ教育」の必要性について、達増拓也知事は27日の県議会一般質問で、「県としても、希望する子どもや保護者が通常学級での教育を受けられるよう環境整備に努めていく」と前向きな姿勢を示した。
 高橋博之県議(政和・社民クラブ)の質問に答えた。
 高橋県議は「我が国では重い障害の子は養護学級、軽い障害の子は特殊学級、それ以外の子は普通学級という分離教育を行なってきた」として、「社会で障害のある人とない人を分けている要因は学校教育にある。両者が同じ学級で学ぶことへの期待が高まっている」とインクルーシブ教育の導入を求めた。
 達増知事は「共に学び、育ちあうという教育が普及するのは誠に望ましいこと」と答えた。
 県教育委員会によると、来月中に有識者による特別支援教育のあり方を考える委員会を立ち上げ、その場でインクルーシブ教育についても検討する予定だという。(28日付け朝日新聞より)

 最後にご報告。会派の政策審議会副会長として、特別委員会の設置に関する政策担当者協議会に出席してきましたが、各会派と合意に達し、4特別委員会が決定しました。「行財政構造改革等調査特別委員会」、「医師確保・少子高齢化対策特別委員会」、「交流人口拡大・コミュニティー再生調査特別委員会」、「環境・エネルギー対策特別委員会」の4つです。私の強い意向で入れていただいたコミュニティー再生について調査する「交流人口拡大・コミュニティー再生調査特別委員会」ですが、なんと委員長に就任することになりました。二期目とはいえ、議会にきてまだ1年そこそこなので、一抹の不安を感じますが、精一杯がんばりたいと思います。


6月27日(水)

『2度目の一般質問』

 今朝は、桜台一丁目交差点、西大通り二丁目交差点で街頭演説をやりました。桜台ではいつも集団登校の子どもたちに遭遇します。いつもながら元気な子どもたちの挨拶に元気をもらいます。以前、学童保育のお手伝いをしているときに遊んでいた女の子が「あっかんべー」をしてきたので、マイクを握りながら「あっかんべー」で返してやると、はしゃいでいました。子どもは無邪気ですね。私も大人げありませんが。

 今日は一般質問2日目。いよいよ私の出番です。前回に引き続き、今回も地元からバス一台を出し、後援会のみなさんにたくさん駆けつけていただきました(ちなみに、政務調査費は使っていません。念のため)。前回とは違う地域に声をかけたので、みなさん初めて県議会を傍聴するという方ばかり。1人目の登壇で関連質問があったり、普段は入らない1人目と2人目の間に休憩が入るなど、だいぶ時間がずれ込み、1時間以上も議会で待たせてしまうことにってしまい、申し訳なかったです。

 昨年の12月定例議会で一度登壇しているので、リラックスして登壇することができました。質問項目は、4つ。当日、傍聴バスツアーに参加していただいた方にお配りした資料を参考までに。

1 岩手ソフトパワー戦略について
 知事がマニフェストで掲げた二大戦略のひとつが、「岩手ソフトパワー戦略」です。軍事力や経済力といったハードパワー(強い力)に対して、文化や価値観、外交政策などをソフトパワー(柔らかい力)と定義されています。今、世界ではこのソフトパワーを高めることが国の経済力を高めることにつながると注目されています。典型例が、日本の中高年女性を熱狂の渦に巻き込んだ「ヨン様ブーム」です。韓国のテレビドラマ「冬のソナタ」が撮影された春川は、2004年に前年比2.6倍の37万人の外国人観光客を呼び込みました。韓国製品の売れ行きも好調のようです。自国の文化を好意的に受け止めてもらうことが、経済活動にも影響を及ぼしているのです。このソフトパワーを県レベルに落とし込んで、岩手の魅力を世界に発信しようというわけですが、いかにも元外交官、前衆議院議員の知事らしい発想です。岩手県のソフトパワーが目指すものについて、質問します。

2 コミュニティーの再生について
 岩手県では、助け合い、支えあいの上に成り立つコミュニティーが、目に見えない社会保障制度として機能してきました。しかし、近年、人口減少や高齢化、若者の都会への流出などが原因で、このコミュニティーが崩れかかっています。これは今後、岩手県の最大の課題になっていくでしょう。お金のない役所にもはや頼れない以上、もう一度、このコミュニティーを強化していかなくてはなりません。そのために県が今できることは何かを質問します。花巻市の「小さな市役所構想」についても質問します。

3 インクルーシブ教育について
 私のマニフェストでも掲げた、障害児と健常児が共に学ぶ「インクルーシブ教育」について質問します。障害のある人とない人を分けてきた根本的要因は、これまでの分離教育(障害児と健常児を分けて教育すること)にあると私は考えています。障害のある人が障害のない人と地域社会の中で共に生きていける世の中をつくるためには、社会の入り口、すなわち学校教育から一緒にやる必要があります。私がもっとも力を入れている分野なので、質問にも力が入ります。

4 選挙の開票事務について
 「選挙の開票事務といったら、時間がかかるもの、深夜に及ぶもの」という役所職員の固定概念がこれまでありました。しかし、職員の創意工夫によって、開票事務の時間が大幅に短縮化されることが、全国のあちこちの自治体で証明されました。自分の仕事は終わったからといって頬杖をついている職員と、自分の仕事が終わるとまだ仕事を抱えている職員のサポートに回る職員。この差は歴然です。この選挙の開票事務の効率化について、職員の意識改革という視点から質問します。

 インクルーシブ教育については、知事、教育長から前向きな答弁をいただきました。再質問では、知事が自らの学生時代のストローの体験談を交え、自分の言葉で語ってくれました。当局には、是非とも、インクルーシブ教育の実現に向けて、環境整備を着実に進めていただきたいと思います。私も引き続き、議員の立場で、インクルーシブ教育の実現に向けて、努力していきます。今月18日には早速、教育長の答弁通り、第5回「発達障害者支援体制整備検討委員会・広域特別支援連携協議会」において、「今後の特別支援教育のあり方」の策定について議論するとのことですので、私も傍聴に行きたいと思います。当面は、教育長の答弁にもあったように、国の交付税措置をベースに本年度から来年度にかけて公立小中学校のすべてに特別支援教育支援員を配置することが課題になってきます。県教委は、支援員配置の拡充に向け、市町村教育委員会への情報提供と協議を深めていくとのことですが、しっかり注視していきたいと思います。

 コミュニティーの再生については、まだまだ現状認識が欠如しているとの印象を知事と地域振興部長の答弁から受けました。知事は知事選で県内をくまなく歩いたとのことですが、小さな集落まではおそらく行っていないのではないでしょうか。都市部から移住する側の視点はあっても、集落に暮らす側の視点が欠如しているように感じました。いずれ、コミュニティー再生の問題については、特別委員会を立ち上げることになったので、なんとかこの委員会に所属し、私も現状認識、問題意識を深めていきたいと思います。選挙の開票事務の効率化については、県選挙管理委員長の気のない答弁にがっかりし、再質問する気すらうせてしまいました。

 今日の質問では、5分も残してしまいました。次回は、事前に一度原稿を読むなど、今回の反省を次回に活かしたいと思います。尚、今回の一般質問の詳しいやり取りについては、後日、議事録速報版にてご報告いたします。ちなみに、質問、再質問の様子については、県議会ホームページから録画放送でご覧いただくことができます。


6月24日(日)

『ロスジェネフリートーク開幕』

 20日から6月定例会が始まりました。21日からは議案調査のための休会日。朝、街頭演説をやって、各種会合へ出席の合い間を縫って、一般質問の材料集めをしている間に一日が終わってしまうという日々でした。一般質問は金曜日に書き始め、今日の夕方に書き上げました。例によって、締め切りギリギリでした。睡眠不足が続いたせいか、金曜日には39度まであがり、注射を打って、子ども用熱さまシートを額にはって、パソコンに向かいました。質問内容は、@岩手ソフトパワー戦略について、Aコミュニティーの再生について、Bインクルーシブ教育について、C選挙の開票事務について、です。27日水曜日午後3時半くらいからの登壇になると思います。

 話が前後しますが、昨夜は、第1回のロスジェネフリートークをやりました。ゲストスピーカーは、花巻市地域振興部長の村井研二さん。小さな市役所構想の推進役です。小さな市役所構想という名前は聞いたことがあっても、一体何をやるのかよく分らないという参加者ばかりだったので、みんな勉強になりました。私は、市長の考えがよく分かりました。村井部長も、ふだん若い世代に小さな市役所構想について話す機会がないようで、若い世代の意見を聞くことができてよかったと言っておりました。20年後の花巻の姿は、今の若い世代の姿です。我々若い世代がこの20年をどんな意識で過ごすかによって、ぜんぜん違ってくるでしょう。20年後に笑って楽しく生きていたければ、今から動かなくてなりません。人任せにしても誰もやってくれないのですから。

 今回傑作だったのは、ディエゴスティーニに小さな市役所の模型つくってもらった方が「小さな市役所構想」が分かりやすいのではないか、という意見。今月号は総務課、来月号は観光課と連載でやるんだそうです。推進役の村井さんの大真面目な話を聞いた後にふとどきな話ですが、見てみたい衝動に駆られました。初の試みであるキャンドルナイトは大好評でした(男16人が肩を寄せ合うむさくるしいキャンドルナイトだったという点を除いて)。今後のゲストスピーカーのアンケートをとったところ、「ビリー、呼んでよ」とのリクエストが。いくなんでも無理な相談ですが、来たら盛り上がるだろうなー。ちなみに、来月は志戸平温泉の久保田社長をゲストスピーカーにお招きします。

 先日、勉強会のあとに、エレベーターに乗り合わせた親子の子どもが、「お母さん、ビリー」と言って、ビリーの十八番「いーとーまきまき」ポーズをやり始めました。隠れビリー信者であることを暴露されてしまったお母さんは、恥ずかしそうでした。ちなみに、私は基本プログラムを8分でノックアウト。やるより見てる方がビリーはいいです。

 久々に畑をのぞくと、立派なとサンチュとピーマン、ナスができていました。それに負けじと、相変わらず雑草も元気でした。


6月15日(金)

『スーパードクター』

 今朝は、湯口郵便局前、笹間タクシー前で街頭演説をやりました。選挙を手伝ってくれたコカコーラマンのTくんが、トラックの窓を開けて、大きく手をあげてくれました。ジャニーズ系の二枚目の彼は最初会ったとき、とてもクールな今どきの若者で、政治にはとんと関心がないように見えましたが、選挙では親戚一堂を引き連れて個人演説会に来てくれたり、ノボリを持って一緒に走り回ってくれたりしました。外見はクールでも、中身はあっついほんとに気持ちのいい奴です。改めて、人は見かけで判断しちゃいけないということを教えられました。

 久しぶりの雨でしたが、畑には恵みの雨となったでしょうか。先日、畑の様子を見に行きましたら、残らず抜いたはずの雑草が一面に生えていて、途方にくれました。どれが苗でどれが雑草かの区別がつかなくなっていました。楽しみにしていた枝豆の苗もしなびてしまい、瀕死の状態。先が思いやられます。果たして無事に収穫を迎えられるのでしょうか。

 今日は、花巻市しょうがい児(者)保護者・支援者研修会に参加してきました。宮城県拓桃医療療育センターの田中総一郎先生が、「福祉・教育・医療の連携〜いのちを大切にするってどういうこと?〜」というテーマで講演されました。42歳という若いお医者さんですが、実に気さくな人柄でした。冒頭、自らをスーパードクターと称し、「スーパーで売っているような安物の医者」と言って、会場を爆笑に渦に引きずり込みました。話の最初に笑わせて聴衆の心をつかむというのも、話し手の力量ですね。

 子どもを産む前に障害の有無を判定する出生前診断の是非について、学生時代、母と話し合ったことがありました。母の意外な言葉に驚き、その当時に障害児をこの国で産み、育てることがいかにたいへんだったのか、思い知らされました。時代が母にそう言わせたんだと自分を納得させ、そんな時代を変えなければならないと強く思いました。田中先生は言いました。「出生前診断でダウン症だということが分かり、産まないという選択をみんながしたら、今、この世で生きているダウン症の人たちはどう思うだろうか。自分は産まれてはいけない人間だったのではないだろうかと思うのではないだろうか。そんな医療技術って、いったいなんなんでしょうか」。母と田中先生の言葉の違いに、改めて時代の変化を感じました。

 宮城県の統合教育についてもお話がありました。「国語、社会、音楽、図工、算数、理科、体育、道徳の他にもうひとつ学校で勉強することがあります。それは、困っている人がいたら助けようって素直な気持ち、ハンディがあっても助け合って生きていこうという気持ちです」。大人は、ノーマライゼーションを頭で考え、形だけ統合しようとします。ところが、子どもたちは心でノーマライゼーションを実践してしまいます。障害があるから助けるということではなく、友だちのひとりが困っているから助けてあげようと、さり気なく手を差し伸べます。彼らがやがて大きくなり、社会を担うようになったら、障害のあるなしに関わらず、地域の中で共に支えあって生きていける、そんな世の中になっていくはずです。そのためにも、やはり統合教育が必要です。特殊学級もあまり好ましくないと田中先生は考えていました。風邪で学校を休んだとき、普通学級の子どもはそのことを知りません。ですから、心配をすることもありません。

 最後に、今日の講演で素敵な詩を教えてもらったので紹介したいと思います。

「足あと」 

ある夜、わたしは夢を見た
神さまと2人で並んでわたしは砂浜を歩いていた
・・・・・・
砂浜に2組の足あとが見えていた
一つは神さまの
そして一つはわたしのだった
・・・・・
しかし最後に私が振り返って見たとき
ところどころで足あとが1組だけしか見えなかった
・・・・・
「わたしの愛する子どもよ
私はけっしてお前のそばを離れたことはない
お前がもっとも苦しんでいたとき
砂の上に1組の足あとしかなかったのは
わたしがお前を抱いていたからなんだよ」


6月14日(木)

『クマタカが暮らす森』

 今朝は、石鳥谷町八幡旧国道入り口、石鳥谷中学校前、石鳥谷駅前商店街、石鳥谷文化タクシー前で街頭演説をやりました。昨日は32度という猛烈な暑さでしたが、今日はいくぶん涼しくなりました。車の窓を開けて声援を送ってくれる人が多く、いつもながらとても励みになりました。農業と塾の二束のわらじでがんばっている同級生のFくんに久しぶりに会いました。同じくUターン組みですが、東京で会ったときはスタイリッシュなスーツできめていましたが、すっかり作業着で軽トラに乗っている姿がさまになりました。

 今日は、6月補正予算案に計上されている「ふるさと林道緊急整備事業」金矢・大沢線の現場を、地元の事情に詳しいKさんと一緒に見てきました。大沢温泉と広域公園を結ぶ林道で、花巻市からの申請に基づく県代行事業として、平成11年度から整備を進めてきました。当初、設定されていたルートは、希少野生動植物の生息が確認されていること、また地元の自然保護団体から自然環境に影響を及ぼすとの懸念が表明されていることを受け、鍋倉側へルートを変更する方向で再検討されています。補正予算では、鍋倉川への橋梁架け替えと林道鍋割川線への取り付け工事として、2億1550万が計上されています。橋の老朽化がだいぶ進んでいました。

 山地の渓流に生息するカジカガエルが美しい泣き声を奏でていました。保護色をしているので分かりにくいのですが、大きな石の上にびったり張り付いて、あたりの様子を見渡している姿がなんともかわいらしかったです。カジカガエルは清流にしかいないので、鍋倉川の水はそれだけきれいだという証になります。Kさんが最近、クマタカの巣を発見したというので、双眼鏡で見せてもらいました。大きな松の上にその巣はありました。クマタカは森林に生息し、山岳部における食物連鎖の頂点に君臨しています。食べ物は中・小型動物で、タヌキやノウサギ、中型〜小型の鳥、ヘビなどをよく捕ります。クマタカは森林の豊かな動物相によりその生存を支えられており、開発の波に非常に敏感な一面をもっています。

 近年、森林開発によって個体数が激減し、環境省のレッドデータブックでは、絶滅危惧IB類(近い将来における絶滅の危険性が高い種)に指定されています。同事業は本年度が終期とされているため、今後は花巻市の所管になります。市では平成20度以降の事業計画の見直しを進めているとのことですが、クマタカの巣がある松の木が林道横のがけ地にあるため、整備で松の木が伐採される可能性があると、Kさんが心配していました。アスファルト化は周辺の生態系にも大きな影響を与えます。大きな生態系のピラミッドの底辺の表土をコンクリートを覆ってしまうと、ピラミッドはそこから二つに分かれ、小さくなってしまいます。そうなると、大きなピラミッドの頂点にいるクマタカなどの希少動物は生きていくことができません。

 生物の世界は食物連鎖によるピラミッドによって構成されています。下部には細菌や植物プランクトンなどが存在し、中部には高等植物や昆虫や魚類や鳥類、上部には大型の哺乳動物、そして頂点に人間が君臨する巨大なピラミッドです。それは5000万種類から1億種類という種で構築されています。現在、15分間に一種の割合で生物が消滅していますから年間で3万5000種類の生物が消滅していることになり、ピラミッドからボロボロと煉瓦が欠落しているような状態です。これが続けば、ある時期に一気にピラミッドが崩壊するとの懸念もあります。北海道では、人間の都合によってエゾオオカミという動物が絶滅に追いやられ、結果、エゾシカが大量に繁殖。森林の被害が大きな問題になっています。同様の事態は本州でも発生していますが、それはピラミッドの崩壊のほんの一部に過ぎません。

 そもそも、同事業は費用対効果の面から考えても、疑問が拭えません。総務省と林野庁が連携し、林業の振興はもととり、山村の活性化と定住条件の改善を図るため、「臨時地方道整備事業債」を活用しつつ、地域の骨格となる林道整備を実施することが目的とされていますが、この道をどれだけの人が利用するのか疑問です。これまで数回通ったことがありますが、一度も車とすれ違ったことはありません。地元の人も使わないと話しています。これがどうして山村の活性化につながるのか、よく分かりません。帰り道、すでに整備が完了し、アスファルト化された林道を走っていると、道路の真ん中に熊の糞がありました。Kさんは木の枝で糞をいじり、いつごろのものか、何を食べているか、調べていました。木の実はなく、山菜しか食べていないようでした。山が荒れれば木の実もなくなり、熊は餌を求めて里に降りてきます。そのアスファルトの糞は、人間の身勝手な振る舞いに対する熊の憤りを代弁しているようでした。


6月12日(火)

『ビオトープを守る人々』

 今朝は、花巻駅前、吹張町商店街、市役所前、上町商店街で街頭演説をやりました。快晴で気分も上々。いつもより大きい声で演説していたら、駅員さんがやってきて「駅の構内放送が聞こえないから、拡声器の向きを変えてほしい」と指導されました。配慮に欠けていました。申し訳ありませんでした。

 今日は、「矢沢地域の自然保護を考える会」の間伐作業に行ってきました。同会は、希少淡水魚であるゼニタナゴの保護を中心に里山の自然環境保全活動に取り組んでいます。県が徴収している『いわての森林づくり県民税』(県民ひとりあたり1000円徴収)を財源として行なう「県民参加の森林づくり促進事業」として、今年度から事業が採択されました。大森山のふもとに広がる里山で、倒木の整理や間伐、草の刈り払いの他、希少植物の確認や保護などの活動を通じて森林や里山、水の大切さについて意識を高める活動を計画しており、今週は間伐作業を中心に活動します。地元会員の他、花巻養護学校の生徒が手伝いにきていました。

 町中は気温30度まであがり、少し歩くだけで汗ばみましたが、雑木林に覆われた里山はとても涼しかったです。途中、大森山に登りました。シマ蛇が突然出てきて、驚きました。15分程度で山頂につきました。見晴らしがよく、整然と並んだ田んぼがきれいで、疲れを忘れさせてくれました。ゼニタナゴが生息しているということはそれだけこのあたりの自然環境がいいということ。しかし、近年環境が悪化し、ゼニタナゴが危機に瀕しています。なんとかゼニタナゴが生息できる自然環境を維持しようということで一昨年、県の補助でビオトープが整備されました。

 ビオトープとは、ドイツ語で生物を意味する「ビオ」と、場所を意味する「トープ」の合成語で、「あるがままの自然」「安定した自然環境をもった野生動植物の生息空間」のことを言います。珍しいということでゼニタナゴの保護運動が展開されているわけですが、本来、そもそも特定の生物だけを守ることは不可能です。その地域全体の生態系が健全であってこそ、そうした生物が生息できます。その意味で、同会の活動の今後の課題は、いかに地域を巻き込んでいくかにかかってきます。現時点では、周辺農家の理解、協力を必ずしも得ているところまでいっていないようです。経済効率を考えれば農薬をまかなくてはなりません。環境効率を考えれば、農薬は極力避けた方がいいわけですが、このことについて理解を得るのは決して簡単ではありません。

 ドイツでは表土の重要性が強く認識されていて、表土なくして健全な生態系のピラミッドが成り立たないことが国民の間で常識化していると聞きます。動植物の生息場所、つまり健全な生態系の存在する自然(ビオトープ)をネットワークのように結んでいく考え方が、ドイツでは都市計画にも国土保全にも活かされていて、緑のネットワークを大前提にして、土地利用計画が進められています。日本の都市計画には、そのような視点はまったくなく、生態系は断ち切られたままになっています。生態系の崩壊は、やがて私たち人間の生活環境を脅かす脅威になります。日本では、いまだに表土のコンクリート化政策が中心になっていますが、将来世代のためにも、もっと自然を残す、あるいは自然を再生させる政策に転換していく必要があると私は思います。

 里山は、人々が生活のために山に入り、人の手を加えつつも、常に人と山の自然が共生状態にあったため、豊かな生態系が維持されてきました。里山の雑木林は、キノコや木の実など豊かな恵みを与えてくれ、鳥や昆虫、小動物も多彩です。薪や落ち葉は燃やしてエネルギーにすることもでき、落ち葉は肥料にもなります。人間がフローに依存して生きていくためには、雑木林は理想的な循環機能を提供してくれます。地球のストックに手をつけすぎたところに、現在の地球環境問題の根本的原因があります。里山の役割を見直し、保全していくことは、とても大切なことだと思います。

 会の中心的メンバーの中島さんが昔、箱根駅伝を走っていたことを最近知りました。本人からこれまでひと言も聞いたことがなかったので改めて聞いてみると、当時のスクラップを見せてくれました。中大が6連覇した黄金期に、2年生から4年生まで、五区の山登りを走った活躍の様子がすっかり黄ばんでしまった新聞記事に書かれていました。どおりで、歳をとっても山に登る足が軽快なわけです。私より倍以上の年齢ですが、ついていくので精一杯でした。作業終了後、先日、マムシに噛まれて救急車で病院に運ばれた中島さんから、マムシ酒をご馳走になりました。目の前で焼酎につかったマムシを見ながら飲むので、なんとも言えませんでした。夕暮れに染まる大森山を鷹が悠然と旋回していました。


6月11日(月)

『返金できない費用弁償』

 今朝は、一日市商店街、浅沢鳥海神社前、松園公園交差点、椚の目交差点で街頭演説をやりました。参院選立候補予定者を乗せた車が、松園と椚の目の交差点を通っていきました。先日の朝も、高木で街頭演説をしているときに、別の候補者が通っていきました。選挙が間近ですから、朝早くから精力的に挨拶回りをされているのでしょう。参院選は全県区。この広い岩手を回りきるのも楽じゃないでしょうね。まして、今年は猛暑という予報ですから、最後は体力勝負ですね。

 20日から6月定例会が始まります。それに先立って、午前中に10日前議会運営委員会が開催され、終了後、会派の総会がありました。今日の議運で、民主県民会議から、@議員の海外派遣の凍結、A費用弁償の見直しについて、提案がありました。Aについては、大賛成。この問題については、これまで一貫して見直すべきとの持論を訴えてきました。昨年、一度議論の俎上に上がりましたが、たったの1000円減額と尻すぼみに終わりました。改めて確認しておきますが、私の主張は、支給額は完全実費支給、そして休会日の支給は全廃の2点です。

 ちなみに、昨年度支給された費用弁償のうち、休会日に支給された分と、議会のある日の実費を除く分(全部でだいたい50万円ほど)については、受け取り拒否ということで県に返金しようとしたところ、条例で定められているのでできないということでした。では、寄付ではどうかと申し出たら、公職選挙法に抵触するとのことでこれも駄目。他に手はないかどうか調べたら、法務局に供託という手がありました。実際、このような手段をとっている地方議員も全国には何人かいるようです。花巻の法務局も前例がないということで戸惑っていましたが、不当利得ということで、ただ今審査をしていただいております。

 それから@の海外視察凍結については、個人としても、会派としても、反対です。120万円という金額の妥当性や、これまでの不透明な視察のあり方について見直す必要はありますが、海外視察そのものを凍結というのは、調査権の縮小につながり、これは議会の自殺行為にも等しい愚行と考えます。北川正恭さんが三重県知事時代、研修費を日本一にして、ニュージーランドのNPM(新公共経営)を輸入し、大きな成果を生み出すきっかけになったのは有名な話です。これは職員の話ですが、議員にしても考え方は同じだと思います。

 政務調査費で対応可能という判断のようですが、その分、日常の政務調査活動が制限されることにもなります。私は昨年度の政務調査費を使い切りました。視察の他、140回開催した県政報告会における議会報告並びに住民からの意見収集、3回の議会報告書の作成などに調査費を使いました。その活動は選挙で多くの住民のみなさんから支持を受けました。議会報告書をもっと頻繁に出してもらいたいという声もありましたが、現在の政務調査費の額では3回が限界でした。現状では、政務調査費を海外視察にあてる余裕などどこにもありません。ですから、事実上、海外視察には行けないということになってしまいます。だいたい、政務調査費で海外視察に行くことになれば、海外視察の透明性はこれまで(報告書を県のホームページで公開)よりも明らかに後退してしまうことになります。

 午後は、今定例会に出される補正予算の議案説明会がありました。2月の予算委員会で提案した限界集落の実態調査が予算計上されたので、その点については満足ですが、その他いくつか気になる点があったので、明日からの休会中に議案調査したいと思います。


6月9日(土)

『統合教育は未来への投資』

 今日は、昨日から事務所に泊まりこみで仕事をしました。最近、外に出ていることが多いので、時間のあるときに一気に片付けなくてはなりません。条例提案の準備、調べ物、時報誌原稿の執筆、ホームページの更新、その他各種事務仕事。やることが山ほどあり、なかなか終わりません。途中、外の空気を吸いがてら、気分転換にイトーヨーカドー、アルテ前で街頭演説をしてきました。

 今朝の朝日新聞社会面で「ロスジェネ候補、その後」という記事が掲載され、私も取り上げられました。ロストジェネレーション(さまよえる世代)候補者の選挙のその後を追った特集記事でした。当選組、落選組、合わせて20人が取り上げられていましたが、みなさん顔も見たことがない人です。それでも、全国各地で同じような若い世代が政治の分野でがんばっていることを知るだけでも、心強いというか、励みになります。

 それからもうひとつ、読売新聞特集記事「健常児との『共生』へ一歩〜障害児 希望校全入へ〜」。埼玉県東松山市は、心身にハンデを持つ児童・生徒の全員が希望する学校に入れるようにするための議案を8日、市議会に提出、2008年度からの実施を目指すそうです。

新制度の主な内容は、
▽6月30日までに就学支援委員会を廃止する。
▽臨床心理士や上級カウンセリング研修終了者などを就学相談員に任命し、本人と保護者と戸別に相談。学校見学なども行なって本人と保護者の希望を確認する。
▽専門医、臨床心理士、学校教育関係者、保護者などからなる就学相談調整会議を設置。本人と保護者の希望を100%反映し、市長への報告と希望する学校への通知を行なう。
▽市長は、希望通り就学できるように予算などを検討する。

 就学支援委員会については、私も以前から疑問を持っていました。花巻市でも、障害児の顔も見たことがないような委員が、書類だけ見て、この子は養護学校、この子は特殊学級と振り分けているのが実態だと聞きます。そんな就学支援委員会では、いっそのこと廃止してしまった方が懸命です。松山市の取り組みは先駆的で、進むべき道だと評価しますが、課題も少なくないようです。現場教師の意識の問題、そしてなんと言っても障害児用トイレやスロープの設置など施設の改修にかかる費用の問題が大きなハードルになるようです。

 知事が掲げる2大戦略「新しい地域主義、岩手四分の計」と「岩手の心、文化を力に変えるソフトパワー戦略」、そして花巻市長が推し進める「小さな市役所構想」は、根っこですべてつながっていると私は認識しています。花巻市の同構想は、手法について様々な意見はありますが、時代を先取りした先駆的取り組みだと評価します。地方分権を推し進めるなかで、地域コミュニティーの力を引き出していくという基本的方向は時代の流れに合っています。町内会単位で地域の課題を解決していく昔ながらの「結いの力」を再生することが同構想の狙いですが、同時にその仕組みを運営する「結いの精神」を持った人材を育てていく必要があります。仕組みだけつくっても、それを運営する人材がいなければ、仏つくって魂はいらずということになりかねません。その人材をつくるのが、統合教育です。

 少子高齢化の進展に伴い、大きな政府論では社会福祉の正常な維持が困難になっているときに、人々が市民意識を持って互いに助け合い、役割を分かちあう社会を築き上げるには、子どもたちも学校現場で同じような体験を持ち、意識を変える必要があります。障害があってもなくても、共に生活をするということによって、子どもたちは自然に障害の有無にかかわらず相手を受け入れ、支えあう気持ちや行動を理屈ではなく、感覚的に身につけていくことができます。これは、将来大人になって社会を担う子どもたちにとって、大きな財産とは言えないでしょうか。松山市の例にみるように、統合教育にはお金がかかりますが、将来のまちづくりを担うかけがないのない人材を育成するための意味ある投資と考えるべきです。今、行政は、人を育てるという、先を見据えた投資を果たしてしているのしょうか。


6月8日(金)

『療育センター始動』

 昨夜は、会派の研修会で八幡平に泊まりました。今朝は、小鳥のさえずりで目が覚め、カーテンを開けると、岩手山が圧倒的な存在感で迫ってきました。いつもは遠目に眺めている岩手山ですが、こうして間近で見ると、やっぱり大きいですね。今朝の岩手日報朝刊1面に、「限界集落再生を支援」という記事が出ていました。3500地域の実態調査のため、補正予算に計上する方針だと報じられていました。県全域の町内会・自治会レベルの調査は全国的にも珍しいということですが、これは今年2月の予算委員会の総括質疑で、私が知事に質問して引き出した答弁が具現化したものです。限界集落対策については、私もマニフェストで掲げているので、今後も関心を持って取り組んでいきます。

 午前中は、盛岡の県立療育センターに視察に行ってきました。昨年の夏にも一度個人的に視察に来ていましたが、そのときにはまだ都南の園でした。今年4月から、県立療育センターとして生まれ変わり、再スタートを切ったということで、改めて現場に足を運びました。今の建物は、昭和49年にできたので、かなり老朽化が目立ちました。昭和49年といえば私が生まれた年ですから、歴史を感じます。

 これまでは肢体不自由児が中心でしたが、障害の多様化に対応し、新たに児童精神科外来を設置しました。これまで県内では唯一、一関の南光病院に児童精神科外来がありましたが、週1回南光病院の医師が診療にくることになり、盛岡周辺地域はじめ、県北に住む人たちにとってはずいぶん時間短縮になることでしょう。それから、当センターの目玉になるのが、新しく設置された「相談支援部」。障害児相談や判定機能、地域支援機能、発達障害支援センター機能を有し、8人体制でスタートしました。市町村の療育の拠点には、定期的に巡回相談に訪れるとのことで、年間スケジュールを見ると、かなりびっしり埋まってました。ちなみに、この日は久慈でした。

 当面の課題は、医師と医療機器の確保ということでした。4月から新しく就任した嶋田泉司所長は、医大の小児科医でしたので、医師の目から見ると特にも医療機器の不備が目につくとのことでした。「当センターの特徴は、医療面もしっかりケアできるところ。理想は、ここにいる利用者さんが地域で暮らせるようになり、ここが必要なくなることだが、それでも、超重症児やハイケア障害児など、医療的ケアが必要なお子さんはいなくならない。だから、やっぱりこうしたセンターは必要になる」と所長。療育センターの今後のあり方については、将来像検討委員会で今後議論することになりますが、注視していきたいと思います。

 午後は、「後川に清流を取り戻す市民の会」で中心的役割を果たしている川野さんから、いろいろと意見を聞かせていただきました。後川の歴史にはじまり、実に多くのことを知っておられ、たいへん勉強になりました。

 先日、ビリーズブートキャンプについて日記に書いたら、あちこちから反響がありました。先輩の工藤大輔県議も日記に書いたらものすごい反響だったといいますから、これはもはやプチ社会現象と言ってもいいのではないでしょうか。本来であれば、もっと県政に関係する部分で反響があればいいのですが、まったく関係のないビリーズブートキャンプで大きな反響が出るのですから、ビリーには白旗を揚げざるをえません。あっぱれビリー!何人かの方から貸してあげるとありがたい申し出をいただきましたが、最初に申し出をいただいた工藤県議から借りることにしました。今から体がうずきます。待ってろよ、ビリー!


6月6日(水)

『福島視察二日目』

 視察二日目の今日は、まず郡山市の福島県総合療育センターに行き、施設概要及び地域支援について視察してきました。近代的な建物で、明かりをたくさん取り込んだ開放的な施設でした。同センターの目玉は、昨年11月から施行された肢体不自由児地域リハビリテーション支援事業です。この事業は、肢体不自由児に対する理学療法や作業療法等のリハビリテーションを行なう社会資源が不足している地域の医療機関に、福島県総合療育センターの専門職員を定期的に派遣し、肢体不自由児への地域医療支援を行なうことにより、地域医療機関のリハビリテーション技術を高め、療育技術の移転を図ることを目的としています。ちなみに、職員の派遣は県負担です。これによって、離れたところに住んでいたため入所を余儀なくされていた子どもも、地域に戻り、地域で療育を受けることができるようにもなります。

 今、日本では、社会がノーマライゼーションを掲げながら、なかなか進んでいませんが、入り口から分離教育をしていては、社会に出てから統合しろと言われても、土台無理ではないでしょうか。時間はかかりますが、本当の意味でのノーマライゼーションを社会に根付かせていくためには、入り口からノーマライゼーション、すなわち統合教育、統合保育をしていくべきだというのが私の考えです。こうした考えを教育に取り入れ始めている学校も少しずつ増えてきました。地域の学校の普通学級で学ぶ肢体不自由児も今や珍しくありません。肢体不自由児をはじめ、医療的ケアや療育指導が必要な障害児が地域の中で暮らすには、地域の病院や学校と医療資源や療育資源をつないでいかなくてはなりません。同センターでは、言ってみれば、療育の出前を地域にしており、さらに学校との連携もはかっており、統合教育、統合保育の受け皿づくりに大きな役割を果たしていく可能性を感じました。

 視力が弱い人は、メガネで視力を補います。足が不自由な人は、車イスで歩く力を補います。では、障害者にとってのメガネ、車イスは一体何なのだろうかという質問を先日、県の特別支援教育担当課長からされました。答えは、人です。いかに周りに理解してくれる人がいるか、手をさしのべてくれる人がいるかで、地域の中で普通に生活できるかどうかが決まります。その意味でも、やはり障害児は地域の普通学級に通い、学友や地域住民に囲まれて生活するべきだと私は思います。これまでの学校教育では、障害児を受け入れると、これはできない、あれもできないと、常に管理する教師の視点から捉えていました。そうではなく、これができないのであればどうすればできるようになるかと生徒の視点に立った教育に変えていく必要があるのではないでしょうか。子どもたちの自尊感情を育成することが、これからの教育の大きな目的なはずです。統合教育(正確に言えば、統合教育の次の段階、インクルーシブ教育)は、障害のある子の教育だけではなくあらゆる子に必要な教育原理なのではないだろうかと思います。

 最後の視察先は、福島県男女共生センター「女と男」の未来館。施設概要及び男女共同参画への取り組みついて、勉強してきました。レンガづくりの立派な施設でした。

 今朝の毎日新聞に、「議会基本条例/各党・会派が動き 県議会の理念盛り」という記事が掲載され、私のマニフェストが取り上げられました。議会基本条例については、先の選挙で、民主、自民、政和会が掲げていましたが、具体的な中身については書いていませんでした。そのなかで私が具体的に中身まで踏み込んで書いていたということで取り上げられています。いずれ、各会派共に同条例を制定する必要性については一致しているので、後は中身に何を盛り込むかの問題になってくるでしょう。議会基本条例は今、ある種ハヤリになっている感もありますが、ただつくればいいというものではありません。今の県議会は、県民から見て、とにかく分かりにくい、面白くない。ですから、県民と県議会の間にだいぶ距離があるような気がしてなりません。本当の意味で県民に開かれた県議会に生まれ変わるためにも実のある条例にしていかなくてはなりません。


6月5日(火)

『福島視察一日目』

 今朝は、花巻駅前で街頭演説をやりました。今日から環境福祉常任委員会の県外視察で福島に行ってきます。議会棟を出発したマイクロバスに花巻南インターで拾ってもらって、合流。一路、福島県伊達市を目指しました。1ヶ所目は、(財)仁泉会医学研究所北福島医療センター。地域医療機関との連携について視察してきました。当センターの注目は、開放型病院、いわゆるオープンシステムを大胆に取り入れ、地域医療機関との連携を進めている点です。オープンシステムとは、入院設備等を有さないかかりつけの医師の診察を受けていて、特別な検査や入院治療が必要となった場合、開放型病院の医療設備やベットを開放し、かかりつけの医師と開放型病院の主治医が共同で診察や検査・手術をすることができるシステムのことを言います。

 当センターでは、同システムの具体的な取り組みとして、共同指導や手術・検査などの共同診療、MR・CTなどの医療機器共同利用、送迎サービスなどを実施していました。現在、登録医師はおよそ130名で、全患者の約40%が登録医からの紹介になっていました。同システムは、本県で問題になっている産科医不足対策として今、注目を集めています。残念ながら、当センターでは産科オープンシステムはやっていませんでしたが、大阪厚生年金病院や岡山大学付属病院、滋賀医大病院などでやっています。産科オープンシステムでは、地域にいる主治医や助産師が拠点病院に出向いてお産を取り上げます。

 同システムは、医師の多い病院で分娩を扱うようにして、お産の安全を確保する狙いで始まりましたが、医師を拠点病院に集約できるため、医師不足対策としても注目されています。日本で最も産科オープンシステムが進む静岡県浜松市の県西部浜松医療センターでは、年間約1100件のお産のうち7割が同システムを利用しています。拠点病院側のメリットとして、外来が減る分、負担が軽減し、分娩や手術に集中できることがあげられています。一方、診療所側のメリットは、分娩施設を持たずに健診だけ担当し、お産はすべて拠点病院を使うため、急患に追われることなく健診に力を入れられる点。同システムを利用し、担当する妊婦さんが2倍以上になったという実例もあります。今、水沢の胆沢病院の産科が問題になっていますが、オープンシステムの導入も一考に価すると思います。

 2ヶ所目の視察先は、福島県議会。ドクターヘリ導入に向けての取り組み状況について、視察してきました。ドクターヘリと言えば、サスケ前県議を思い出します。サスケさん、一般質問などでさかんにドクターヘリの導入を訴えていました。福島県が導入を目指すドクターヘリは、県北地域の重篤救急患者の医療を確保することを主な目的としつつ、へき地など医療に恵まれない地域の重篤救急患者の医療を確保するために県立医科大学付属病院に救命救急センターを整備することにあわせて、医師による治療開始までの時間短縮や搬送時間の短縮を図ることが基本方針になっていました。

 運行方法は、民間委託。ヘリコプター、パイロット、整備士、運行管理要員は、委託先で確保します。年間契約で、1億7千万円。国のドクターヘリ導入促進法で、半額補助が出るので、実施的な負担は8500万円になります。何回飛ぼうが費用は同じなので、飛べば飛ぶほど1回あたりのコストが下がることになるようです。センターには基本的に医師が16名、看護師が56名配置されていて、緊急時にはドクター1名、看護師1名が乗り込みます。臨時着陸場所は、小中学校の校庭や河川敷など、237箇所を想定していました。法改正で高速道路にも着陸できるようになったことが、着陸候補地の選択肢を広げる可能性があるということでしたが、それでも不確定要素があり、離着陸地の確保、病院との連携などが課題となっているようです。

 ドクターヘリは、すでに全国で10道県11箇所で導入されており、それぞれ年間平均400回の出動があるそうです。福島県は、北海道、岩手県に次いで、全国で3番目に大きな面積を有しています。広い県土だからこそ、こうしたドクターヘリのニーズも生まれてくるわけですが、その意味で同様に広い県土を持っている岩手県としても、選択肢のひとつとして検討する余地はありそうです。最後に福島県庁内保育所を見て、今日の視察を終えました。今夜の宿泊地は郡山。新しいメンバーで、懇親を深めました。


6月4日(月)

『公民館のパブリックビューイング』

 今朝は、一日市商店街、浅沢鳥海神社前、西宮野目ファミリーマート前、Aコープ矢沢前で街頭演説をやりました。午後は、花巻調理師会総会に出席。ここでも会員減に歯止めがかからないという課題が浮き彫りになっていました。どこの総会でも必ずこの問題が出てきます。組合にしても、各種団体にしても、設立当初の役割をすでに終え、形骸化してしまっているところが多いのではないでしょうか。このまま惰性の回転に身を任せているだけでは、早晩ジリ貧になっていくような気がしてなりません。よく言えば個人主義、悪く言えば利己主義の台頭も、こうした組織弱体化に拍車をかけている面があるんだろうと思いますが、その意味では時代の流れなのかもしれません。

 今夜は、WBC世界ミニマム級タイトルマッチです。北上市出身の八重樫東(黒工出身)が王者イーグル京和に挑みます。勝てば、8戦目で世界を獲ったあの辰吉丈一郎を超える7戦目での国内最速の世界王座奪取ですから、歴史的偉業となります。北上と言えば隣町。言ってみれば、地元のようなものです。いても立ってもいられず、北上のさくらホールのパブリックビューイングに行ってきました。北上市民であふれかえる中ホールに、「アキラ(東)コール」がこだましていました。試合会場のパシェフィコ横浜からの実況中継が大画面に映し出されました。「地元北上市でも『公民館』のパブリックビューイングで観戦しているようです」とテレビ局のアナウンサー。ここは公民館じゃなく、さくらホールだ!と叫んでやりたくなりました。しかも、さくらホールは2004年度グッドデザイン賞だぞ。いやはや、地方で人が集まるところは公民館しかないと思ってるんでしょうか。

 結果は、ボクシングをさせてもらえず完敗。イーグル京和、強かったな〜。それでも、八重樫の精神力はハンパじゃありません。2ラウンド、イーグルの後頭部が激突し、八重樫のアゴは骨折していました。診断した医者が「常人であればその時点で失神している」と驚いたとのこと。2ラウンド以降、終始口を開けっぱなしでしたから、パンチにも力が入らず、相手のパンチがアゴをかするたびに激痛が走ったそうです。あの状態で12ラウンド立ち続けたわけですから、信じられない精神力、恐るべき根性です。この豊かな飽食の時代に、あのハングリー精神はどこから生まれてくるんでしょうか。いずれ、このままでは決して終わらないはずです。再起に期待します。


6月2日(土)

『瀬戸際のオーロパーク開幕』

 今日から盛岡競馬場オーロパークが開幕します。賛成票を投じたひとりとして、他人事ではないので、オープニングセレモニーをこの目で見てきました。単年度で赤字になれば廃止が決まる瀬戸際の岩手競馬。勝負の1年を迎え、騎手をはじめとする競馬関係者のみんさんも引き締まった表情をしていました。緊張感のある式典でした。ご案内をいただいていたので、4階のゲストルームに行ってみました。テラスもあり、とても見晴らしがよく、コースが一望できました。一般のお客さんも3000円で入れるとのこと。ランチとドリンク付きで、しかも時間制限なし。馬券も同じフロアで買えるようになっていました。

 競馬はやらない私ですが、せっかく来たので、馬券を買ってみることにしました。が、どの馬を選べばいいのかまったく分らず、競馬新聞を見てもよく分らないので、パドックで実際に見て直感で選ぶことに。ビギナーズラックとはよく言ったもので、一着二着の馬連を当ててしまいました。若者からお年寄りまでたくさんの競馬ファンで溢れかえっていました。馬券売り場にずらりと並ぶ売り子さんのほとんどが暇そうにしているのが気になりましたが、馬券購入締め切り時間直前になると、一気にすべての窓口が埋まってしまいます。瞬間的に窓口に殺到するお客さんに対応するために常時たくさんの売り子さんが窓口に座ってるわけですから、なんとも非効率と言えば非効率ですが、競馬のレース形態を考えれば仕方がないんでしょうか。いずれ手間のかかるレースなので、高コストになってしまうわけです。実際に競馬場を歩いてみて、いろいろと感じることがありました。

 午後は、岩手大学の開学記念講演会へ。講師は、増田寛也前岩手県知事。「岩手県の可能性」というテーマで1時間お話になりました。知事時代、本会議場で見ていた顔に比べ、ずいぶん穏やかな表情になっていました。東京で暮らし始めて、岩手の野菜の美味しさを改めて感じたようです。講演会終了後、同じく岩手大学工学部テクノホールで開催されたINS(岩手ネットワークシステム)の講演会に参加してきました。INSは、岩手大学を中心とする個人参加型の産学官民交流組織として平成4年に発足し、最近では全国各地の産学官の関係者や関係機関と交流を深め、全国的なネットワークに広がりを見せています。

 零細中小企業から世界No1の中小企業へ躍進を遂げた(株)木村鋳造所の取締役開発部長の講演はとても興味深かったです。それから、半導体業界のこれからの課題についての講演もいい勉強になりました。講演会終了後、場所を移して行なわれた懇親会は180人の大入りでした。文字通り、産官学の意欲的な関係者が一堂に会するので、物すごい熱気です。2時間で名刺が50枚なくなりました。挨拶のたびごとに乾杯ですから、途中で吐きそうになりました。

 INSの仕掛け人のひとり、花巻起業家支援センターの佐藤利雄さんがおちょこ片手に言いました。「ここは産官学の集団お見合い所みたいなところ。ここからたくさんのアイディアや商談が生まれた」。岩手は日本における産官学連携の先進地ということを情けないことに最近知ったわけですが、なるほど、うなずきました。岩手が蓄積してきたこの大きな資産をなんとか産業振興につなげていきたいものです。

 ちなみに先日視察してきた花巻起業家支援センターですが、みなさんご存知でしょうか。この世界では知る人ぞ知る全国でも有名な同センターですが、意外と地元では知られていないのではないでしょうか。今から8年前、大学4年のときでした。産経新聞の1面に、「いまこの町が元気だ」という特集記事で、花巻市が「ベンチャーの拠点づくりの町」として大きく取り上げられました。当時経済政策のゼミに入っていましたが、この新聞記事をコピーして、「ここが俺のふるさとだ」と仲間に自慢した記憶があります。

 バブル経済の崩壊で企業誘致がままならなくたった花巻市を横目に、隣の北上市は60年代から着実に企業誘致を成功させ、全国でも最も工場誘致に成功した市として注目されていました。そこで、花巻は、市役所の若手を中心に反発のエネルギーが高まり、「北上は『誘致型』だ。おれたちは『内発型』でいく」と独自の発展戦略にシフト。貸工場、貸研究室、開放試験研究所からなる「花巻企業化支援センター」を創設し、独立を目指す人の地元での創業を支援していったんだそうです。

 特徴のひとつは、技術者出身が多い創業者の営業活動をサポートするコーディネーターを配置したこと。そのコーディネーターが前述した佐藤利雄さんです。一日市商店街に、同センター出身のベンチャー企業「サワ」があります。電動ドライバーの自動ネジ吸着装置を開発した社長の沢村さんとは何度かお話したことがありますが、はっきり言って、いかにも技術者あがりらしい口下手。その沢村さんが、「この間、松下と契約結んできた」と言って、驚いたことがありましたが、営業活動に同行したのは、コーディネーターの佐藤さんでした。私も最近視察に行くまで同センターのことは忘れていましたが、こうした全国に誇れる先駆的な取り組みがこの町にあることを花巻市民のみなさんにも是非知ってもらいたいと思います。課題もたくさんあるようですが、それにしても夢のある事業じゃないですか。


6月1日(金)

『ビリーは救世主か』

 今朝は、桜台一丁目交差点、花巻消防署前で街頭演説をやり、途中でいったん切り上げて公設市場の魚菜魂例祭に出席し、最後は不動のHAIKARAYAさん前で街頭演説。なんとも慌しい朝でした。日差しがだいぶ強い朝でしたが、今日からクールビズなので助かりました。

 ここのところ、あちこち視察に飛び回っていたので、今日は事務所で落ち着いて事務仕事をやりました。医療局の方がお見えになり、東和病院田瀬診療所廃止の説明を受けました。医療を取り巻く環境は厳しくなる一方です。前回に引き続き医療関係を所管する環境福祉委員会に所属したので、しっかり取り組みたいと思います。

 今日、資料の山から、大学時代にペルーに旅に行ったときの写真が出てきました。ジャングルで過ごしたときの写真で、上半身裸の写真。なんと腹筋が6つに分かれてるじゃないですか!ずいぶんひきしまって見えました。それに比べて・・・。この頃より、悲しいかな今は10キロも太ってしまいました。特にお腹のあたりのたるみが気になる、いわゆるメタボ。運動する時間もなかなかとれず、最近の悩みです。最近知ったビリーズブートキャンプに挑戦しようと思いましたが、先輩県議の工藤大輔さんからやめた方がいいと忠告。なんでも実際に挑戦したようなのですが、ものすごい過酷らしく、15分で足がヒックヒックしてしまったとか。恐ろしい・・・。1週間という短期プログラムで、しかもテレビでは、ビリーとその仲間たちがずいぶん楽しそうにエクセサイズしていたのでこれならと思いましたが、楽してやせようという考えが甘かったようです。

 日経グローカルという雑誌の最新号(5月21日号)コラム「広がる地方議員のマニフェスト」に私のことがちょこっと取り上げられました。以下、私の部分だけ抜粋。

▼岩手県議会では、「岩手政和会」に高橋博之氏ら2人の無所属議員が合流し、6人の新会派「政和会」を結成した。高橋議員はマニフェストに3つの政策条例の提案を掲げ、それを実現するために無所属会派に所属すると明記していた。▲




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