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『マックス・ウェーバーですわ』
議会開会中ということもあり、すっかりご無沙汰しておりました。冬将軍が行ったり来たり、暖かい日と寒い日が入れ代わり立ち代わりの今日この頃ですが、みなさん風邪などひかずにお過ごしでしょうか。私は、すっかり早寝早起きの生活が定着し、体調はすこぶるよいです。
お酒は基本的に夜10時まで、朝は2時、3時に起きるという超朝型ライフスタイルを満喫しています。飲んだときはできるだけ歩いて帰り、翌朝歩いて車をとりにいくので、結構歩いてます。先日は、東和の土沢で会合がありましたが、電車で帰り、翌朝暗闇の中を14キロ歩いて車をとってきました。人間は日頃、多くを視覚に頼って生きているので、暗闇を歩くと、いろんな感覚が呼び覚まされるんだそうです。なので、比叡山の千日回峰行も必ず夜中に出発して、山の中を歩きます。歩くと頭の中が空っぽになるし、歩くっていいな〜と最近思うようになりましたが、24時間100ウォークだけはまたやりたいという気になりません。
議会の合間を縫って、県政報告会続けています。同じことをやって飽きないかと聞かれることがありますが、不思議と飽きません。まして、「一日一生」という考え方と出会ってからは、なおさらです。同じことを毎日『くるくる回す』。明日はまた新しい人生。そんな心持ちでいると、嫌なことも引きずらないし、毎日が新鮮に感じられます。
【2日(火)19時〜21時 第360回県政報告会 田瀬・小倉農事集会所】

<参加者7人。ダムができる前は、田瀬湖の湖底の集落で暮らしていた方々で、当時の話をいろいろ聞かせてもらいました。「田中角栄の日本改造列島あたりから、世の中の価値観がカネ中心にガラリと変わり、家族のありようも変わった」、「戦時中、多くの疎開者を受け入れ助けた自分たちが今、見捨てられている」、「こういう集落も殺さず生かさずの政策であってほしい」。辺境から戦後日本の発展を見てきたご年配の方々の言葉は重かったです。>
【5日(金)19時〜21時 第361回県政報告会 鍋倉・堰田会館】

<参加者6人。住民自治を鍛え直す市長の取り組みの重要性を理解しつつも、もう後戻りできないところまで地域が壊れてしまったからムリだというあきらめの声が聞かれました。新しい公共についても、「NPOなんて言われても、年寄りはさっぱりわかんねえよ」。ただでさえも減ってる若者が地域社会、公共に無関心な現状を嘆き、「あんたみたいなのは、宝くじあてるようなもんだ」と、こぼす人もいました。一応褒められていたようですが、複雑でした。>
【6日(土)10時半〜12時 第362回県政報告会 外川目・下中居公民館】

<参加者3人。かつて大迫病院に勤務されている方がいらして、病院問題を突っ込まれました。「無床化に慎重だったあなたが、どうして花泉地域診療センターの民間移管に賛成したのか」との質問に、理由を説明してきました。その方が納得されたかどうかは分かりませんが、このやりとりが議員と有権者の間には大切だと改めて思いました。有権者は自分が選んだ議員をチェックし、議員は説明責任を果たす。政治の基本です。>
さて、名古屋市議会がどえりゃあことになってるようです。議員の報酬と定数の半減を迫る河村市長と議会がガチンコ対決を繰り広げています。日曜日の朝 日新聞のオピニオン欄にも、紙面一面ぜんぶ使った河村市長のロングインタビューが出ていました。インタビュアーは、100キロウォーク従軍記者の菅沼さんです。河村市長が「主権在民三部作」と名付ける三大公約の眼目は、民主主義の確立にあります。まずは、10%減税で市民に税金の使い道を返す。「酒飲んでもええし、孫に小遣い渡すのもいいが、元々は税金。どうせだったら、世のため、人のために寄付してちょうよ」と市民に呼びかけ、銀行のATMに寄付リストをのせてもらうなど、寄付しやすい仕組みをつくり、NPOなどの新しい公共を育てる。減税の財源は、すべて行革でひねり出す。減税すれば、財源が足りなくなるから自動的に行革が進む、市民も得するから関心を持つ。
次の目玉公約が、地域委員会。これは、地域に予算を渡し、自分たちで使い道を決めてもらうという新しい住民自治の仕組みで、花巻市のコミュニティ会議みたいなものです。花巻と決定的に違うのは、委員を選挙で選ぶという点です。なので、地域のボスだけではなく、大学生や主婦やサラリーマンなど、新しい人が入ってきます。報酬ゼロ、交通費2000円のボランティア議員で、仕事や学校が終わった後の夜に、地域の体育館で議会をやります。これこそが、政治の原点だと、市長は強調します。
このボランティア議員が市議の役割の一部を果たしているので、本家本元の市議会は半分でいいだろうという理屈です。この議会改革が最後の目玉公約です。市長は、「税金で身分を保障された職業議員」は、おいしい仕事だからしがみついてなかなか辞めない、保身が第一の関心事、役人と癒着する、だからここを変えないとダメだと言い、諸外国の例なども引き合いに出し、ボランティア議員こそが本来あるべき姿だと断じます。この場合、ボランティアとは必ずしも無報酬ということを意味せず、住民と同じレベルの給料というふうに解釈してもいいんだそうです。
任期も制限し、多くの人が議員になれるようにする。そうして初めて、議会は住民目線になり、住民の縮図としての本来あるべき姿になる、というのが結論です。職業政治家の存在こそが、住民参加の民主主義の芽をつんでいるとの指摘は、職業政治家をやってる私が言うのもなんですが、かなり納得しました。職業政治家だとやっぱり議会はどこまで行っても住民の縮図にはなりえません。だから、雲の上の遠い存在になってしまう。これでは民主主義は育ちません。
世界で、政治家をやってお金が残るのは日本くらいみたいです。知りませんでした。他の国は、無報酬のボランティア議員、あるいは住民同様の給料なので、10年もやればしんどくて辞めたくなるんだそうです。そうであればこそ、政治家は尊敬される仕事になる。実際、尊敬される存在らしいです。みんなに偉いと思われている。日本は、高給でおいしい仕事だからみんなしがみつく。そして、住民からも尊敬されない。偉いと勘違いしているのも自分だけ。ボランティア議員になれば、寄付を集めなければならず、悪いことをする奴は寄付を集めれないから、淘汰される、と市長は言います。また、プロが議員をやるべきだという意見に対しては、「プロって何?生活のプロこそが議会に行くべき。食品問題に詳しい主婦だっている。任期制限すれば、即戦力しか選ばれんようにもなる」と反論します。
三つの公約は、ホンモノの民主主義をつくるための装置になっています。観客席にいる無関心な住民を、民主主義の舞台に引っぱり出し、汗もかき、口も出してもらう。これはまさに民主主義の壮大な実験であり、こんなに面白い政治があるのか、これが機能したら面白い世の中になるんじゃないかと、私は久しぶりに大興奮しています。今の日本の一番の問題点は、民主主義が形骸化していることです。私自身がやりたいこともまさにこれです。いいヒントと刺激をたくさんもらいました。しかし、そうは簡単にいかないのも現実でしょう。議決権を持っているのは議会ですから、自分たちの首をしめることにおいそれと乗れるわけがありません。市長はすでに否決された場合に備え、支援者たちによる解散請求(リコール)のボタンに手をかけ、臨戦態勢をひいています。
市長は、衆議院議員時代から、政治のボランティア化をずっと訴えてきました。何年も何年も挑んできた壁に今、ようやく穴を開けようとしています。市長は言います。「堅い板に力を込めてじわっじわっと穴をくり抜いていく。マックス・ウェーバーですわ」。さて、穴は開くか。
日曜日から奥州市議会議員選挙がスタートしました。ここにも、旧来の選挙スタイルに小さな穴を開けようしているマックス・ウェーバーなオジサンがいます。佐藤くにお(62)さんです。「お金のかからない選挙で若者にも挑戦できるモデルをつくりたい」とうのが、マニフェストの柱です。具体的には、例えば、ウグイスさんを使っての名前の連呼はしません。他の選挙カーは、何台も後続車を従え、中にはたくさんのウグイスさんが乗り、代わる代わる、大音量で名前を連呼します。邦夫さんの選挙カーは、連呼なしなので、黙って静かに走り、演説スポットから演説スポットに移動しているだけ。はたから見たら、奇妙な選挙カーに違いありません。

<この日はノルマの30回を達成。同じ地区から出ている共産党の候補者が暮らしている住宅地の目の前で、その候補者を名指しで「なんでもかんでも反対するのはおかしい。そんなものは政治じゃない。私は是々非々。私の方がみなさんのために役に立てる政治をやるので、私に入れてください」と演説。この人、怖いモノなしです。>
今回、邦夫さんは名前の連呼の変わりに、期間中200回の街頭演説という目標を立てました。私も一日お手伝いに行きましたが、男4人だけのむさ苦しい選挙カーがなんとも新鮮でした。今回、初めて連呼なしの選挙カーに乗ってみて、「ほんとにこれで大丈夫なのかな〜」という一抹の不安は感じましたが、他の連呼しまくりの選挙カーを見ていて、なんとバカバカしいことなんだろうと、連呼の無意味さを感じました。冷静な有権者の目にもおそらく同じように映っているのではないでしょうか。選挙とは、名前を連呼するもんだ。この「もんだ」が危ないんですよね。私も次回は、くにおスタイルでやりたいと思います。
あっ、ちなみに先日紹介した、産直のタマゴ屋さんのおばちゃんに描いてもらったケチった似顔絵ポスター。めちゃくちゃ目立ちまくってました。

<本人曰く、「似顔絵より実物の方がうんといいな〜」。>
投票日は日曜日。さて、こちらも穴を開けるか。
私も私らしいやり方と立場で、堅い板に力を込めてじわっじわっと穴をくり抜いていきたいと思います。
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